”超敏感肌”の選択肢を増やす。酸化亜鉛フリーに挑んだ「LISOSKIN(リソスキン)・デイリーUVクリーム」【わくたよしのぶ様×COSMEL対談#3】

「LISOSKIN(リソスキン)」ブランドオーナー わくた漢方株式会社 わくたよしのぶ様
Client
わくた漢方株式会社 様
事業:医薬品販売、化粧品販売
生薬や漢方薬を中心に取り扱う、創業90年を超える「老舗のくすり屋」。
3代目のわくたよしのぶ様は、幼少期からアトピーに悩んでいた経験をきっかけに、SNSで科学的根拠に基づく情報発信を開始。
2022年4月に立ち上げたスキンケアブランド「LISOSKIN(リソスキン)」では、販売数がシリーズ累計で4万点を超え、ユーザーから大きな支持を集めています。
今回の対談では、ブランド初となるUVケア商品「デイリーUVクリーム」について、開発担当者とブランド
Index
1.「日焼け止めが使えない人」のために。”超敏感肌”向けUV開発の原点

――「リソスキン デイリーUVクリーム」は、どのような経緯で開発されましたか。
わくた様(以下、敬称略):
昔アトピーに悩んでいた頃、皮膚科の治療とスキンケアの両方を続けたことで、肌状態が少しずつ変わっていったんです。
その経験があるからこそ、慢性的な肌トラブルを抱えていても、その方にとって良い肌状態を目指すのを諦めてほしくないんですよね。
特に敏感肌や肌トラブルを抱えている方って紫外線対策が大事なのに、自分に合う日焼け止めを見つけられない方も多いんですよ。
そこで敏感肌の中でも悩みが深い”超敏感肌”の方に向けて、毎日使いやすい日焼け止めを作りたいと考えるようになりました。
COSMEL㈱ 開発サポート 白野(以下、白野):
紫外線対策という観点から考えても、「毎日続けられる」というのは大事なポイントです。
紫外線を防ぐ効果もSPF30・PA+++なら普段使いには十分な数値なので、まさに「デイリーUV」ですね。
COSMEL㈱ 開発担当 箱崎(以下、箱崎):
使い心地も本当に良いんですよね。心地よく肌になじんでギラつかない、”ナチュラルな自分”でいられるような使用感がすごく好きで。
UV商品を複数持っている中で、素肌に近い状態で過ごしたい気分の時は絶対に選ぶアイテムです。
2. 酸化亜鉛フリーで理想のUVをつくる。機能性と使用感の両立という”壁”

――紫外線吸収剤だけでなく、酸化亜鉛も使わない日焼け止めは珍しいと感じたのですが。
わくた:
僕自身、日焼け止め成分の中で酸化亜鉛があまり得意ではないんです。
塗った時のきしみ感や、引っ張られるような感覚とか、うまく言葉にできない”違和感”があって。
YouTubeで発信していると、同じように「酸化亜鉛が合わない」という視聴者様も意外と多いんですよね。
紫外線吸収剤を使わない「ノンケミカルUV」って、市場に出てくるものは酸化亜鉛も配合されているアイテムがほとんどなんですよ。
だから今回は、酸化チタンだけを使って幅広い紫外線をバランスよく防ぎながら、毎日心地よく使えるUVを目指しました。
白野:
今回の開発では、わくたさんも使用感にすごくこだわっていましたし、僕たちも「そこはマストだよね」という認識でした。
塗布時の違和感が刺激につながりやすい”超敏感肌”向けのアイテムだからこそ、SPFやPAの目標数値が出れば良いというわけではなく、「使い心地の良さ」も外せない条件だったんです。これらの両立が、今回の開発で特に苦労したところですね。
箱崎:
酸化チタンのみで日焼け止めを作ろうとすると、まず課題になるのが「白浮き」と「きしみ」です。
この2つの課題の解決にとことんこだわったからこそ、今のところ並ぶ商品はあまり見当たらないんじゃないかなと思います。
デイリーUVクリームの本当の魅力は、スペックだけではなかなか伝わらないんですよね。実際に使って初めて良さが伝わる商品かもしれません。。
3. 難しい条件にも果敢に挑む「開発パートナー」の探索。三人四脚の商品開発

左側:未塗布。右側:塗布済み。ほとんど白浮きがないのがわかる。
――酸化チタンだけでUVを作るときに、難しかったポイントを教えてください。
白野:
一般的なノンケミカルUVは、酸化チタンと酸化亜鉛をバランス良く組み合わせて処方設計することで、使用感と機能性を高めている場合がほとんどです。
今回は酸化チタンだけで白浮きを抑えつつ十分なSPF・PA値を確保して、さらに使い心地の良さと肌へのやさしさも目指さなければならなかったので、これらの条件を同時に満たすのがとても難しかったですね。
わくた:
正直、酸化亜鉛フリーがここまで難しいとは思っていませんでした。
それでも、自分と同じような悩みを持つ人たちが他にもいることは確かだったので、酸化亜鉛フリーという条件も使い心地も、どちらも妥協できませんでした。
箱崎:
この処方を実現するためには、まずは一緒に挑戦してくれる開発パートナーを探し出す必要がありました。
ただ、技術的に難易度が高くお断りされることもあり、製造業者の探索にはかなり苦労しましたね。
――開発パートナーを探すところから大変だったんですね。処方開発はいかがでしたか。
白野:
これはもう、本当に苦労しました。既存処方のアレンジではなく、完全に新しい処方としてゼロから開発を始めたので。
結果として、日焼け止めの実績が多いパートナー企業様とタッグを組むことになったのですが、それでもわくたさんがなかなか使用感に満足しなかったんですよ(笑)。
箱崎:
何度かサンプルをやり取りしただけでは、理想の使用感にどうしても届かなくて。
開発パートナーの営業担当だけでなく、処方担当の方も交えて打ち合わせを重ねながら、何度も試作を重ねていきました。
白野:
最終的に、この白浮きのなさときしみにくい使用感を酸化チタンだけで実現できたのは、本当にすごいことだと思います。
わくたさんのような”超敏感肌”の場合、ベース成分や界面活性剤でも刺激を感じてしまうことも多いんですよ。
使える原料に制限が多い中で、機能性と使い心地というトレードオフになりがちな部分を解決した上で商品化できました。
――他にも、開発で時間がかかったことはありますか。
箱崎:
UV製品は処方開発だけでなく、SPF・PA値の測定試験にも時間がかかります。
進め方によってはスケジュールやコストにも大きく影響するので、測定方法や試験機関の選定も含めて、COSMELで検討しました。
その結果、開発期間の短縮や費用面の最適化にもつなげることができました。
白野:
本試験に出す直前まで、SPF・PA値の確保と白浮きの少ない自然な仕上がりの間で、細かな処方の調整を続けていましたね。
開発パートナーから共有された簡易測定結果のデータを見ながら、機能性と使用感のバランスを詰めていきました。
特に酸化チタンだけではPA値を出しにくく、目標値をクリアできるかは本試験を行うまでわからなかったので、万が一に備えてバックアップ処方まで準備していました。
箱崎:
最終的には新しい原料も採用して、理想としていたスペックを実現できました。
後日、開発パートナーの処方担当の方とたまたまお会いした際には、当時を振り返りながら一緒に喜びを分かち合いましたね。
わくた:
試験期間も含めると、リソスキンで最初に開発した「トータルケアミルク」以上に時間がかかりました。
化粧品OEMはたくさんありますが、その中でも今回のような条件に対応できる企業はかなり限られていることをCOSMELさんから聞いていました。
COSMELさんは、どの製造業者が何を得意としているのかや、設備やロット条件まで把握されていたので、その中から最適な選択肢を提案してもらえたと感じています。
それでも開発は簡単ではなかったので、もし自分だけで商品開発を進めていたら、かなり遠回りしていたかもしれないですね。
※化粧品OEM:化粧品の受託製造に対応している企業のこと。
4. 開発を振り返って。超敏感肌のスキンケアの選択肢を広げるために、これから目指す未来

――商品を発売してから、どのような声が届いていますか。
わくた:
これまで紫外線対策をあまりできなかった方から「使えました!」という声をいただけたのは、本当に嬉しかったですね。特に肌トラブルを抱えている方にとって、新しい化粧品を試すこと自体が大きなハードルだと思うので。
使用感についても好評で、無事に発売できてよかったなと感じています。
箱崎:
私も使っていますが、本当に使い心地が良いんですよ。伸びが良くて肌なじみも良いですし、素肌のままでいられるような自然な使用感で。
子どものデイリーケアとしても愛用しています。
わくた:
個人的には、塗るだけで肌ツヤが良く見えて、気分が上がるところも気に入っています。
――今回の開発を振り返って、いかがですか。
わくた:
本当にCOSMELさんに開発を依頼して良かった商品だと思っています。
他のアイテムもそうですけど、もし別のところに依頼していたら、”超敏感肌”というハードルの高いテーマでここまで多くの方に喜んでいただける商品にはならなかったかもしれません。
白野:
そのように言っていただけるのは、本当にありがたいですね。
でもそれは、わくたさんが最後まで妥協せずに向き合ってくれたからこそだと思いますし、COSMELとしても「目指していたモノづくりの方向性は間違っていなかった」と自信を持つことができました。
箱崎:
わくたさんが化粧品事業をゼロからスタートして、一事業として大きくなっているのは、本当にすごいですよね。
ブランドオーナー様だけでなく、OEMをはじめとするお取引先メーカーの皆様、そしてユーザー様まで、商品に関わる全ての人へ喜びが連鎖するモノづくりを私たちは目指しています。
リソスキンは、まさにそれを体現してくれたブランドですし、同じようなブランドを増やしていくのがCOSMELの目標です。
――最後に、今後の展望を教えてください。
わくた:
リソスキンはどちらかというと、美容を追求するというよりも、医療の力も借りながら肌トラブルと向き合っていくブランドだと思っています。
超敏感肌の方にも手に取っていただけるように、お試しできる場所を少しずつ増やしていって、スキンケアの大切さを広めていきたいですね。
将来的には、保険診療の皮膚科で見かける敏感肌向けブランドのように、本当に必要としている方にとって自然な選択肢の一つになれたら嬉しいです。
乾燥やひりつきを「当たり前のこと」として諦めていた方が、自分なりの良い肌状態を目指せるよう、支え続けるブランドでありたいと思っています。
今回ご紹介したアイテム【リソスキン デイリーUVクリーム】

敏感肌を
紫外線から守る
保湿UVクリーム
LISOSKIN
デイリーUVクリーム
<日焼け止め・化粧下地>
紫外線吸収剤・酸化亜鉛不使用。
酸化チタンのみを使用し、
低刺激にこだわった
シンプル処方の日焼け止めです。
18種のバリアケア成分※で
日中の保湿ケアにも。
※セラミドEOP、セラミドNG、セラミドAP、セラミドAG、セラミドNP、PCA-Na、セリン、グリシン、グルタミン酸、アラニン、アルギニン、トレオニン、プロリン、リシン、ベタイン、スイゼンジノリ多糖体、ソルビトール(すべて保湿成分)、グリチルレチン酸ステアリル(整肌成分)
インタビュー参加者
わくたよしのぶ様

LISOSKIN開発者
わくた漢方株式会社 取締役
創業90年を超える老舗の生薬・漢方薬を中心とする医薬品販売会社の3代目
自身が幼少期よりアトピー・乾燥肌で悩んだことから科学的根拠に基づく
超敏感肌・乾燥肌改善に関するスキンケア・インナーケアをYouTubeとXで発信中
SNSの総フォロワー数は約5万人
開発担当者

箱崎 かおり
COSMEL株式会社代表取締役
一般社団法人美容科学ラボ 代表理事
開発サポート

白野 実
COSMEL株式会社 取締役
株式会社ブランノワール 代表取締役社長
取材日:2026年3月2日
写真:吉田一之
執筆:うの

