化粧水リアルセミナーレポート&次回セミナー予告!

みなさん、こんにちは。シロクロです。
今回のブログは先月実施した「触りながら作りながら学ぶ化粧水」セミナーについてのレポートと
次回セミナーについて、お話ししたいと思います。

1.化粧水(リアル&リモート)セミナーを終えて

今回の化粧水セミナーは、前回のブログでお話ししたように
「五感で感じながら学ぶ」スタイルをということで
「リアル」と「リモート」のハイブリッドセミナーという、
我々には初の試みで実施しました。

正直、準備はめちゃくちゃ大変でした...
(下の画像はリモート受講のためにご用意したサンプルの「一部」)

実際やってみた感想は...

「やっぱりやってよかった…(感動)」

でした。
新型コロナで忘れかけていた、この達成感!
やっぱり格別です。
何より参加した人の生き生きした表情、目、もうたまりません。

今後、リアルセミナーについては無理のない範囲で
実施していこうと思っています!

2.セミナーから見えたこと①~やっぱり成分名だけじゃ、わからないんです!~

ここからはセミナーを実施して、改めて感じたこと、
というか、私は常日頃言っていることなのですが、
今回のセミナーで改めて「ね、わかってくれました?」って
言いたかったことについてお話しします。

今回、参加者の皆さんにはいろんなモイスチャー成分を触っていただいたのですが
例えば、その中の一部を挙げると

①BG50%水溶液
②グリセリン50%水溶液
③DPG50%水溶液

を用意していました。

皆さん、これらを触ったときの印象はどんな感じだと思いますか?
グリセリン50%なんてきっとベタベタだろうなとか
DPG50%なんて刺激ありそうとか
BGとDPGは違いが判らないんじゃないとか
いろいろと想像されると思います。

で、実際どうだったのか?
今回リアルで参加していただいた方の生の声を紹介すると

①BG50%水溶液
・オイル感4さらっと感2
・後肌感がべたつく感じがする
・さっぱりしたけど、肌が柔らかくなる。ちょっととろみある。丸みある
・しっとり。少しヒリヒリ
・ぬめっとした感じ。なじまずに肌の表面に残る感じ

②グリセリン50%水溶液
・オイル感3、さらっと感2
・若干BGに比べると安っぽいとろみがあるような気がする
・さっぱり?あっさり?水っぽい
・つるつるとぬれる。しっとりめ
・さらっとしているけど、あまり馴染んでいかない感じ

③DPG50%水溶液
・オイル感2、みずみずしさある
・こういう化粧水あるなーって感じ、保湿感強め
・しっとり。肌に残る
・かなりしっとり
・さらっと→なめらかになる感じ。しっとり感がある。

このような結果になりました。

そう、グリセリンって水に溶かすとあのべたべた感を感じなくなり、
ややもすると独特のきしみ感を感じることがあったり、
刺激が強いと思い込んでいるDPGが意外とそうでもなかったり、
(今回敏感肌の人がいましたが、その人はBGで刺激を感じる結果に)
ということだったのです。

    ↑ みんな説明を聞きながら、熱心にサンプルを触ってくれています

これとは別に、皆さんに
「使用感ベスト3」「保湿力ベスト3」
という質問にも答えていただいたのですが
これまた、全くバラバラでした。
(私の問いかけもうまくなかったのでお披露目するほどまとまっておらずで)

このように個人によって成分の感じ方は本当に様々。
誰が正解とかではなく、それぞれの感じ方がその人にとっての正解なのです。

そして、その正解は決してただの多い順に並べた成分表示からは決してわかりません。
時にそれは肌への刺激感でさえも。
以前にも別の機会で同じようなトライをしましたが、その時も同じ結果だったのです。

このことが、「成分だけで化粧品を選ばず、まずは体験してみましょう!」という
私の主張のもとになっている一つの事実なんです。

3.セミナーから見えたこと②~最高の成分+最高の成分+最高の成分=最高の化粧品、にはならず!~

モイスチャー成分を存分に触っていただいた後に続いて
「あの有名な化粧水を作ろう!」ということで、
プチプラで超メジャーな化粧水を、私がイミテーションした処方をもとに作っていただきました。
(再現性も参加者の人に納得していただけました!シンプルにうれしいですね)

さらに続けて、その処方をベースにモイスチャー成分を触りまくった印象を頼りに
参加者の皆さんの思い通りの化粧水を試作していただきました。
(ここまでの濃い内容のセミナーはそうそうないかと←自画自賛)

↑ このために(?)天秤を一つ増やして皆さんが思う存分体験できるようにしました

ご自身がこれはいいと思った「最高の成分」を組み合わせることで作る化粧水
きっと、それぞれの人にとって最高の化粧水が出来上がるんだろう...
と思いきや、そんなに甘くないのがこの世界
確かに保湿力は爆上がりだけど、毎日使うにはちょっと...
みたいな感じになることが多い結果となりました。

そう、使用感が重要視される化粧品では
各成分の「塩梅」がとても重要なのです。

料理も同じですよね?
美味しい味を足していくだけでは、ただ味の濃い料理になってしまい
毎日食べるのはちょっとキツい...
化粧品もまた同じなのです。

またいつかの機会に詳細をお話ししたいと思いますが
処方設計には「足し算」だけでなく、「掛け算」・「引き算」が必要なんです。

これもまた最近の傾向で
「効果のある成分量が多い」=「よい化粧品」と思われがちですが
それだけではよい化粧品、「愛されコスメ」はできません

トータルで効果と使用感をうまく演出することがとても大事
そしてそれは、個人の嗜好性という個性によって、人それぞれになるということ。

これまた、成分表示からではわからないって事なのです!

4.次回セミナーは「エモリエント成分」です。

そんな大成功に終わったリアルセミナーですが、
今月はまた座学に戻り「モイスチャー成分」と同じく
化粧品成分において重要な「エモリエント成分」がテーマとなります。

「エモリエント成分」とはざっくりいうと「オイル」です。
モイスチャー成分とはまた違った特性、効果があり
化粧品にとってはこれまた超重要な成分群です。

そして、モイスチャー成分に比べて圧倒的に成分数が多い
何故かということもセミナーの中でお話しできればと思っています。

そして、おそらく(?)、次のリアルセミナーは
この「エモリエント成分」となりそうです。
(あくまで「おそらく」です)
何故なら、「エモリエント成分」も触らないとわからないから

ですので、是非、まずは座学から学んでいただき
次のリアルセミナーに備えていただければと思います。

そんなセミナーの申し込みはこちらから。

皆様のご参加、お待ちしております!